還暦に赤いバイクを買いました④

③から随分間があきましたが、なかなか仕事が忙しく(お客さんのバイクを差し置いて自分のをさわるわけにもいかないので)、業務終了後の作業のため長くなってしまいました。

 

といきなり言い訳からスタートするわけですが、店主の還暦バイク伊達に安いわけではなく、バラすたびにいろんな問題が発覚し、覚悟していたとはいえちょっと心折れそうになりながら整備を進めていました。

 

何といっても一番の問題は、メーター内のエンジンチェックランプが点灯しているということ。現在の車検制度ではこういったコーションランプの類が点灯していると不合格になってしまいます。うちはDUCATIディーラーではありませんので、専用の診断機はありません。そこでネットで1000円位で売ってるOBD2スキャナーを購入、スマホのフリーアプリを使って問題点の個所を探ってみました。

 

エラーが出ているのは3か所。IGコイル1と2、そして空気温度センサーです。まずは簡単にアクセスできる温度センサーから。コネクターを外して『フッフッ』と息を吐きかけて埃を飛ばし再度接続。OKエラー消えました(爆 イタ車なんてこんなもんとちょっと馬鹿にしながら、今度はIGコイルの番です。ただこれはそんなに簡単ではありません。IGコイルはタンク下のエアクリーナーボックスに取り付けられているのですが、ムルティストラーダのタンク実はシート下までつながっているんです。全長約1100㎜!ガソリンが入っていては脱着が大変なのでいちいちガソリンを抜く必要があります。おまけに形が複雑でなかなか抜けないし…。

 

タンクを外しIGコイルのコネクターをまた『フッフッ』とやるものの、今度はエラーが消えません。接点復活剤を使ってスキャンツールでエラーを消してもまたチェックランプが点灯するという繰り返しでした。そこで思いついたのがOBDスキャンツールを車載しちゃうという方法。車検場でチェックランプが点灯したらスマホアプリで『エラー消去ボタン』を連打するという荒業です。

 

 

ということでドキドキしながら車検場に持ち込み検査ラインに並びます。チェックランプが点灯したらすぐに消せるようにポケットにはスマホを準備。消去ボタンを連打しようと待ち構えていたら、こんな時に限ってランプ点灯しません。何ともあっさりと合格しナンバーを取得したのでした。車両到着から4か月目にしてようやく第一段階クリアです。